時計の病院本院全景

電池交換を甘くみないで

特に最近電池交換を原因とする不具合のおきた修理が増えております。

ともするとネット上などで電池交換の用具が販売されていて、素人の方が直接時計の電池を交換しようなんて時代にはなりましたが、 永く時計修理に携わってきて、これほど落とし穴になりやすい修理はないものであることを熟知しているので、皆様にお伝えしたいとこのページを作りました。
電池を交換するためには、 まずどうしても裏蓋を開かねばなりません。 その蓋の開け閉めだけで私どもでは下の3種類の工具を普段使用しております。

時計修理工具1   時計修理工具2   時計修理工具3

これらの工具は特殊なものであるために、それぞれかなり高価なものです。ために街中で良く鍵複製などのかたわら「電池交換します。500円」などという看板を出してやっているところにはこれらのものは揃えるのはかなりハードルが高く、大体は揃えずに簡単な工具で済ませてしまおうと無理します。
台湾とか中国とかで作っているもので安価なものなら誤魔化せますが、高級な時計になると、スクリュー式とか完全密閉式のものもあります。開けたり閉めたりするときに少し角度が違うというだけで、スクリュー式のネジ部の切りくずが中に落ちて、それが時計の機能を狂わせたりしてしまいます。
また韓国製の電池なんかが安価で出回っておりますが、これが液漏れを起こしやすく、これも時計の不具合などの原因になります。新鮮でかつ安全なものでなくてはならず、それを常時用意してお待ちするというのは、これまた並大抵のことではございません。
たかが電池交換されど電池交換なのです。